Cal.3135で多い症状として、自動巻き機構の錘であるローターの真の摩耗があります。原因としては、重量があるローターを支えているためにオイルが切れやすいことに加え、メンテナンスを怠ることで完全にオイルが切れ、異常な摩耗をおこしてしまうというものです。
過度にローター真が摩耗したムーブメントです。 こちらも、ローター真が摩耗したムーブメントです。
摩耗が進んだローター真は痩せてしまい、ガタツキが出てしまいます。 その結果、ムーブメントやバックケースに接触し…
各部を削ってしまいます。 真を受けている石です。本来であれば、オイルで潤っている部分です。
発生した金属の粉はムーブメント全体に散らばってしまいます。こうなっては精度を保つことは出来ませんし、パワーリザーブの低下にもつながります。 現行モデルに採用されているCal.32‥では、この部分にベアリングを採用しています。ローター真のオイルが切れると、異常な振動や音といった現象が起こります。
3、4年ごとにメンテナンスを受けていれば、まず起こりませんが、異常を感じましたらローターが各部を削ってしまう前にメンテナンスを受けることをオススメいたします。また、ベアリング式となったCal.32‥でも、メンテナンスが不要になったわけではありませんのでご注意ください。