今回ご紹介するのは、Ref.16750 GMTマスターです。ムーブメントは Cal.3075 です。
近年人気が上昇中のGMTマスターです。
プラスチック風防とやけた夜光塗料が、現行品には
出せないノスタルジーな雰囲気があります。
カレンダーがしっかりと切り替わりません。
Cal.30系に多い症状です。ダイヤルに擦ってしまいそうです。
注意が必要です。
ローターの内側には、受けと擦れた跡がありました。
これはローター真に摩耗などの不良がある
可能性が高いことを意味します。オイルも完全に切れています。よく見てみると、
穴石の間に、ホコリが挟まっていました…。
4番車も交換が必要なほどに摩耗しています。金属粉が多く、始めに見逃してしまいましたが、
下洗いをした際に、更にリバーシングホイル
に不良をみつけました。
巻上の重さに異常を感じていましたが、自動巻きの
金属粉が原因と思っていました。しかし、
丸穴中間車のポストも摩耗も原因の一つでした。
この様に、ヴィンテージモデルは修理の履歴がハッキリしないものもあります。
もちろんこの時計は、しっかりとメンテナンスをいたしましたが、個人間での売買では今回のような状態のものも存在していると思われます。購入は、しっかりとメンテナンスされたところを選んだ方が良いのではないでしょうか。