修理品は1本ずつ専用の袋に再利用可能な緩衝材に包まれ送られてくるのですが、その中にひと際重い袋がありました。
袋の中身は、Ref.218206A プラチナモデルのデイデイトです。定期的にメンテナンスにお持ちいただいているために、購入から12年経っても非常に良い状態を保っていました。 ダイヤルを外すと、曜日ディスクと日ディスクがこのように重なっています。ANGLAISはフランス語で英語を意味します。様々な言語のバージョンがあり、その中に日本語も存在しますが、修理に持ち込まれるものはほぼ100%英語です。
受けの裏側を、カレンダーのみのCa3135 と比べてみます。 Cal.3156 曜日ディスクのジャンパーが追加されていることが確認できます。
カレンダーディスクをジャンプさせるためのバネですが、2枚のディスクを送る必要がありますので、一見すると同じように見えますが… 線径が太くなっているために弾く力が強化されています。基本となるCal.3130から少ない追加部品で曜日、日ともに早送りできるようになったCal.3155(3156)はロレックスの傑作ムーブメントと言って間違いないでしょう。
プラチナの透き通るような輝きとアイスブルーの清涼感からは想像できない重量は、まさに成功者の証と言えます。
あまりにも重いので重量を量ってみたところ、なんと270gありました。参考までに、ディープシーで約220g、金無垢のスカイドゥエラーで約255gでしたので、突出していることがわかります。