2015年、新型デイデイトに搭載されデビューしたCal.3200系ですが、徐々にオーバーホールに持ち込まれる数が増えてまいりました。
特殊な形状をしたネジで留められているローターは、真からボールベアリングへと変更されています。Cal.3100系では、ローター真の摩耗が目立っていましたので、しっかりと対策されています。 受けの表面にサビが確認できます。
どこで発生しているのでしょうか。
自動巻き機構のリバーシングホイルのホゾです。
オイルが切れて、サビが出始めています。 巻上車のホゾにもサビが出ています。
ダイヤル側です。裏まわりが大きく変更されています。 ゼンマイが収まる香箱の逆回転を止めている大切な部品です。細いバネから、しっかりとしたバネに変更されました。サビが出ています。
LiGAによる精密なガンギ車とアンクルです。取り扱いには一層の注意が必要です。 輪列も一新され、更にゼンマイも変更されたことでパワーリザーブが48時間から72時間となりました。丸穴車の取付も特徴的です。
依然として、メンテナンスの多くはCal.3100系ですが、今後増えていくCal.3200もメンテナンスの数が増えてくると、トラブルの傾向と、その対策が見えてくることと思われます。しかし、確実に言えることはメンテナンスをせずに使い続けていれば、必ず不具合は起こるということです。