今回は、2件のアンクル不良の例をご紹介いたします。
1例目:止まりやすいとのことで、修理にお持ちいただきました。
テンプの動きが弱々しく、かろうじて動いているような状態で当然精度も出ていません。
上から見ると問題ないように見えますが、 横から見ると一目瞭然。入ツメが大きくズレており、ガンギ車の歯先とうまく嚙み合わないために、ゼンマイの力を大きく失う結果となっていました。
2例目:こちらは、止まりの症状でお持ちいただきました。
時計自体は止まっていましたが、軽く振ると秒針が20秒分一気に動くという症状が出ていました。
ゼンマイは切れていませんし、止まってしまうような
汚れやオイル切れも見当たりません。 よくアンクルを見てみると、ツメ石が外れていました。
アンクルのツメ石は、取付位置を調整できるようにシェラックという加熱すると柔らかくなる接着剤で留まっています。今回は、このシェラックの固定が弱かったのが原因と思われます。
近所の公園の池には鯉がいます。 ここの鯉は警戒心が無く、人が近づくと直ぐに寄ってきますが、餌を持っていないとわかると、また直ぐにどこかへ行ってしまいます。
それにしても、太りすぎなような…