今回は防水不良のRef.16600 F番をご紹介いたします。
このシードゥエラーは、購入から約15年間メンテナンスを受けていない状態でした。
当然、各部のパッキンは硬化、変形しています。空気加圧式の防水試験機で検査したところ、
防水不良を起こしているようです。
ベゼルを外したところです。使用期間を考えると
汚れは少ないように思われますが、全体にうっすらと
白い粉のようなものが付着しています。
おそらく海水が乾いた跡だと思われます。水没検査をしたところ、
リューズまわりの防水不良が確認できました。
予想通り、硬化したパッキンはあっけなく
切れてしまいました。チューブのパッキンを取り換え、再度水没検査をすると、エスケープバルブからも漏れている
ことが確認できました。
防水不良をおこしていましたが、幸い機械内部にサビなどはなく、交換部品も特別には必要としませんでした。しかし、少しタイミングが悪ければ、2014.11.13 掲載:ロレックス シードゥエラー Ref.16600 浸水にご紹介したような状態になっていたかもしれません。使用頻度が低く、機械に異常が出ていなくても、各部のパッキンの劣化は進んでいきます。
防水性も腕時計には欠かせませんので、定期的なメンテナンスが必要です。