ロレックスの高い防水性を支えている要因の一つに、ねじ込み式のリューズが挙げられます。このケースとリューズの間のネジになっている部品がチューブです。チューブ内にはパッキンが入っており、リューズ内のパッキンと合わせ2段構えで防塵、防水性を高めています。
新品のパッキンは非常に柔軟性があり、ねじ込んだり、押し潰すことで部品間の隙間を埋めます。しかし、使用環境によって時期は異なりますが、必ず劣化し、押し潰された状態で硬化してしまいます。
今回ご紹介するのは、交換時期をとうの昔に過ぎたチューブパッキンです。
リューズを抜いたところです。あるはずのパッキンが見当たりません。
拡大したところ、パッキンの劣化が著しく、原形を留めないほどになっておりました。防水性が失われているのは一目瞭然です。
崩れたパッキンを除去しました。
チューブ内のパッキンには2種類のサイズがあります。
新品に交換いたしました。
各所パッキン交換（クリスタルも交換いたしました）で防水性を取り戻すことができました。水はもちろん、湿気でも機械のサビや、ダイヤル、針の劣化を招きますので、防水性の確保はとても大切です。