今回ご紹介しますのは、Ref.16610 サブマリーナー デイトです。Cal.3135が搭載されています。
この機械は、3針にカレンダーのモデルに長く使われていましたので、今でも最も持ち込まれる機械であります。今回持ち込まれた機械には、全体に何かが削れて発生した金属粉がひろがっていました。
メンテナンスの記録がありませんでしたので、かなり長い間ノーメンテナンスだったとうかがえます。
一見、サビのようにも見えますが、色が違います。自動巻き機構にも付着しています。この影響か
定かではありませんがサビも少し混じっていました。
どうやらゼンマイの収まる、香箱真のオイル切れ
によって、香箱を削ってしまい発生したようです。
この部分が摩耗しているものはよくありますが、
ここまで酷いものは珍しいです。
その他の箇所もチェックしましたが、幸い交換部品は1点ですみました。
時計を動かさずにしておけば、摩耗は起こりませんが、オイルの揮発はゆっくりと進みます。オイルが切れた後に使用を再開してしまうと、一気に摩耗が進んでしまいますので、注意が必要です。