2000年に登場したCal.4130は、それまでのCal.4030から大きく変わり、Ref.116520などのデイトナに搭載されてきたロレックス自社生産のクロノグラフのムーブメントです。
Cal.4030では、クロノグラフの機構が全面に亘り存在し、ダイヤル側にまで及びます。また調整個所も多く存在します。機械としての面白味はあるかもしれませんが、耐久性、メンテナンス性に改善の余地がありました。
Cal.4130は、外から見ればインダイヤルのスモールセコンドと12時間計の配置が変わっただけに思われるかもしれませんが、中身は共通点を探す事が困難なほど刷新されています。Cal.4130の特徴を簡単に言えば、部品の数が非常に少ないことです。部品数が少ないということは、作りがシンプルで機械として完成されていると言い換えることができると思います。
その後、細かな部品の変更を重ねながら進化し、今も搭載されているムーブメントです。そんな完成されたムーブメントでも、メンテナンスをしなければ精度は失われていきます。
4番車です。長い方の先端に秒針が付きます。サビが発生して交換となります。
こちらは2番車です。機械の真ん中に位置します。香箱の隣に配置され大きな力が加わる為、摩耗、サビが発生しやすい部品です。
どんなに完成されたムーブメントもメンテナンスフリーというわけにはいきません。定期的なメンテナンスをオススメいたします。