今回は、Ref.16610 サブマリーナー デイト のカレンダー不良をご紹介いたします。
機械式時計にはカレンダーの早送りをしてはいけない時間帯があるのはご存知でしょうか。今回、カレンダー不良で持ち込まれた時計は、やってはいけない動作をしてしまった結果、カレンダー周辺の部品を破損させてしまった例です。
正しい操作では早送りに問題はありませんでしたが、
剣回しをすると若干引っ掛かる感触がありました。
早送り車に、擦れてついた輪の痕があります。
どうやら早送りにも問題がありそうです。こちらは、カレンダーの送り車です。
一見問題ないようですが…
回してみると、歯先が破損していました。破損部分が中間車と重なる
タイミングで引っ掛かる感触がでていました。
原因は、針を逆回しで、カレンダーを調整してはいけない時間帯(具体的には20時~4時)にあわせてしまったことと、その後、力任せにカレンダー送り操作を行ったことです。
今回のようなことを防ぐには…
夜間に時刻、日付を合わせる場合は、安全な時間帯にしてから日付を合わせ、その後時刻を合わせるようにしていただくことと、引っ掛かったときに力任せに操作しないことだとおもいます。