今回は、時計が不動になってしまった、Cal.3135のご紹介です。
新品購入から約7年経っているものです。止まりの原因で多いのが、ゼンマイ切れやオイル切れです。
しかし今回のものは、バックケースを開ける前にリューズを回し、ゼンマイを巻こうとしたところ、リューズが全く回りませんでした。ただゼンマイが切れているだけならば、抵抗感無くリューズがまわるはずです。
どうやらゼンマイ切れや、オイル切れではないようです。それでは、バックケースを開けてみます。
ゼンマイの収まる香箱と角穴車を留める、角穴ネジが緩み、リバーシングホイルの内側と接触していました。
ネジが接触したことにより、リバーシングホイルが動かなくなり、ローターで巻上げることも、リューズを手巻きすることもできずになってしまい止まってしまったことが原因でした。幸いなことに、異常が出てすぐに持ち込まれたおかげで、部品の交換はせずにすみました。もし、時計を振ってみたり、力任せにリューズを巻いていたら、歯の欠けや、部品を削ってしまい二次被害が出ていたと思われます。